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議案第1号「平成24年度生駒市一般会計予算」の賛成討論

 新年度予算は、税収が依然として減収し、全国平均を上回る高齢化等で社会保障関係費が増大するという苦しい財政状況の中にあって、事実上の地方交付税である臨時財政対策債の起債や各種補助金の有効活用等で財源を確保する一方、指定管理者制度の更なる導入等といった経費の削減により、財政基盤を維持して、将来世代へのつけたる市債残高を増やすことなく、恒常・継続事業の維持・増進と幾多の新規事業の展開により、市民生活の向上・充実をもたらすことが期待できるものであり、市長を先頭とする職員の方々の創意・工夫・努力が感じられるものとなっています。

 例えば、

 市民参画では、「市民が選択する市民活動団体支援制度」の充実、子育てでは、待機児童の解消に向けた保育所の増設や乳幼児健診における集団検診の導入、まちづくりでは、生駒駅前北口第二地区市街地再開発事業の推進、環境では、防犯灯の全市域一斉のLED化、医療では、市立病院建設事業の推進、福祉では、特別養護老人ホームの増設、農業振興では、青年就農支援の実施、安全安心では、学校給食食材の放射性物質検査の推進、等々であります。

 以上のように、新年度予算は、困難な財政状況にもかかわらず、行政サービスの維持・増進の達成が期待できる適切・妥当なものであります。

 しかしながら、懸念される事項が2つあります。

 1つは、新統合分署の設置、もう1つは、リニア中央新幹線中間駅の学研高山第2工区への誘致であります。

 まず、新統合分署の設置については、まだ地元合意が得られておりません。企画総務委員会において市長は「地元合意が得られるよう努める」と表明されました。くれぐれも、地元合意が得られぬまま見切り発車されないよう行政に要請いたします。

 次に、リニア中間駅誘致の問題です。これは、市長の認識の通り、学研高山第2工区をどうするのかという問題と一体となったものです。学研高山第2工区を以下、第2工区といいます。第2工区をどうするかの案は3通りあります。全面開発案・全域を里山として保全する案・開発と保全を両立させる案、の3つであります。全面開発案については、これに反対の山下市長が市長選に当選したことで市民はこの案を否定したことが明らかです。次に、全域を里山として保全する案ですが、この案を実現するには主に2つのハードルを越えねばなりません。1つは第2工区の面積の4割を所有する民間地権者の土地所有権、つまり土地を用益・処分できる権利を尊重しつつ第2工区全域を里山として保全することは可能なのかという難問です。もう一つは、里山保全に不可欠な定着農業者、第2工区では最低数十人は必要と試算される定着農業者を確保できるのかという問題です。この2つのハードルを乗り越える目処が現在のところはまだ立たない中で、今回、リニア中間駅誘致を機に市長が打ち出したのが開発と保全を両立させる案と思われます。思われますというのは、リニア中間駅誘致については一通りの説明を受けたものの開発と保全の両立についてはまだ不十分な説明しか受けていないからであります。

 里山を破壊するやり方は2通りあります。1つは、ブルドーザーを使って更地にしてしまうという一挙に壊すやり方。もう一つは、手入れせずに荒廃していくにまかせて徐々に壊すというやり方です。現在は、後者のやり方で第2工区の里山の破壊が進行しています。このような事態を打開する施策として市長が打ち出したのが、リニア中間駅誘致をテコとする第2工区の土地利用であります。

 しかしながら、リニア中間駅誘致とそれをテコとする第2工区の土地利用については、市民はまだ聞いたばかりで、それについて合意はしておりません。かかる生駒の未来を左右する重大な施策を行政が勝手に進めていくことは許されません。リニア中間駅誘致をするしないは市民が決めることであります。あるいは、行政が市民の意見を十分に聴いてから決めるべきです。新年度予算には、リニア中間駅誘致に係る調査を行なうために1000万円が計上されています。増額が必要あれば、補正予算を組むともされていますが、この調査費を使った調査が、市民がリニア中間駅誘致の是非を考えるための適切な判断材料を提供するものにしていただくよう行政に強く要請いたします。

 今、生駒市は、市民の意向・要望が尊重され、大事なことは皆で決めるという市民自治の気風あふれる生き生きとしたまちになるべく歩んでいます。先に述べた2つの懸念事項は、この歩みを進めるのか止めるのかの試金石であります。新年度予算が、この歩みを進めるべく執行されることを期待して、新年度予算に賛成するものです。

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