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損益勘定留保資金

<解説Ⅰ>資本的収支の補てん財源の一つで、当年度損益勘定留保資金と、過年度損益勘定留保資金に区分される。当年度損益勘定留保資金とは、当年度収益的収支における現金の支出を必要としない費用、具体的には減価償却費、繰延勘定償却、資産減耗費など(下記<内訳費用品目>参照)の計上により企業内部に留保される資金をいう。ただし、当該年度に欠損金が見込まれる場合は、これに相当する額を控除した範囲内でしか補てん財源として使用できない。過年度損益勘定留保資金とは、前年度以前に発生した損益勘定留保資金であるが、当年度の補てん財源として使用できる額は、過年度に使用した額を控除した残額である。

<解説Ⅱ>収益的収支における費用のうち、現金の支出が実際には行われないで計数だけが帳簿上に計上される費用の合計額であり、内部留保資金として別途使うことができる。具体的には、次の<内訳費用品目>に掲げる費用等の合計額をいう。

<内訳費用品目>

(1)減価償却費<解説Ⅰ>固定資産の取得に要した費用を、その固定資産の効用がある一定期間に振り分けて費用化(支出)すること。したがって、費用として計上(減価償却)された分は、固定資産の部分が減少していく。<解説Ⅱ>固定資産は、使用によってその経済的価値を減少していくが、この減少額を毎事業年度の費用として配分すること。減価償却は、取得原価を耐用年数にわたって徐々に費用化するものであるが、一定の方法により計画的、規則的に行わなければならない(地方公営企業法施行規則6条)。これによって固定資産に投下された資本を回収するもので、この計上額が企業内に留保されるという財務的効果が現れる。

(2)繰延勘定償却=ある年度に費用として支払った金額であっても、その効果が次期以降に継続する場合に、その効果部分を資産として繰り延べ(繰延勘定)、支出した効果の発生する年度に費用として計上(繰延勘定償却)すること。したがって、費用として計上(繰延勘定償却)された分は、資産の部分が減少していく。

(3)資産減耗費固定資産除却費とたな卸資産減耗費に分類される。

 
 ①
固定資産除却費:<解説Ⅰ>固定資産が使用により滅失し、又はその機能的に資産本来の使用に耐えなくなったときは、この固定資産を廃棄し、その帳簿価格を除かなければならない。これを除却といい、除却の際にこの固定資産のまだ減価償却費として費用化されていない額を除却費として計上する。<解説Ⅱ>減価償却がまだ終わっていない固定資産を廃棄する場合に、その終わっていない(費用化されていない)減価償却分の額を除却すること。

 
 ②
たな卸資産減耗費:たな卸資産を保管しているうちに、破損したり紛失したりして実際の数量が帳簿上のそれと一致しないことや資産としての価値を失うこともありえる。このような場合実地たな卸によってこれを確認した際に、この一致しない額をたな卸資産減耗費として計上する。

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