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地方議員の活動は市民運動である。

 奈良県生駒市北部に関西学術研究都市高山地区がある。うち、45ヘクタールを第1工区、その北側の288ヘクタールを第2工区という。▼第1工区の南側に国道をはさんで私が居住している住宅地がある。その住宅地内に、92年11月ごろ、第1工区からのびる下水管が新設された。住民は普通の下水管だと思っていた。その直後に県と市が開催した説明会で「第1工区には遺伝子組み換え実験・新素材実験をおこなう奈良先端科学技術大学院大学(先端大)が建設され、その実験で使用した病原菌・放射性物質・重金属を含む廃液は住宅地内の下水管を流れることになる」ことを住民は初めて知らされた。住民運動(地域の市民運動)が起こったが、結局、市と先端大が環境保全協定を締結し、その協定を市が先端大に遵守させることを約した覚書を市と地区自治連合会が結ぶ(93年9月)ことで運動は終結した。▼数年経過。全国的に里山保全の機運が起こる中、第2工区の開発(計画人口2万4千人の宅地造成)に市民の眼が向かった。「第2工区=オオタカの舞う里山」を守ろうという運動が起こった。やがて、それに触発されて、地域の問題に無知でいると取り返しがつかなくなり、いのち・生活・環境・財産を守るためには地域の問題解決に取り組まねばならないということを数年前の経験から認識していた市民も参加して、第2工区開発の是非を問う住民投票条例の制定を求める運動が展開された。しかし、有権者の5.8分の1の15561人の署名を添えて直接請求された条例案を議会が4対13で否決(03年11月)。▼怒った市民は市長選を事実上の「第2工区開発の是非を問う住民投票」として開発派の現職市長を打ち破って市民派市長を誕生させ(06年1月)、新市長は第2工区の開発を中止させると共に市政に新風を吹き込んだ。▼そんな中、前市長と元市議会議長の汚職(不当高額で土地を市に先行取得させて収賄するなど2件)が発覚、前市長は背任(正犯)と加重収賄で、元議長は背任(共犯)とあっせん収賄の容疑で逮捕・起訴され、議会の辞職勧告決議にもかかわらず議員辞職しない元議長のリコール運動が展開され、有権者の50.4%の47953人の署名を添えて直接請求がなされ、リコール投票直前に元議長は辞職した(結局、前市長は最高裁公判中に死去し、元議長は最高裁が上告を棄却して刑が確定した。)。▼元議長の辞職に伴い議員に欠員が生じ、市長選と同時に議員補欠選挙が実施された(10年1月)。この2つの選挙は事実上の「市立病院建設推進の是非を問う住民投票」となった。推進派の私が補欠選挙に立候補し、推進する現市長と共に当選した。この年の9月定例市議会で病院事業会計予算案(事実上の病院開設議案)の採決がおこなわれ、12対10で可決された。もし補欠選挙で病院建設反対派が当選していれば11対11となっており、議長が反対派なので病院開設議案は否決されているところだった。▼以上が、生駒市の市民運動の大きな流れである。この流れに私は身を投じていたし、今も、市民運動の流れの中で議員活動をおこなっている。では、市民運動とは何か。山本義隆さんは言っている。「あのときの『帝大解体』とは、決意した個人が自分の責任でたたかう市民運動のさきがけだった。」この論からすると、市民運動とは、決意した個人が自分の責任でたたかうことである。

 <さる団体の会報(2013年10月号)への投稿依頼記事>

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