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生駒ゆかりの神功皇后の名誉回復を!

   生駒に伝わる「神功皇后と鶏」の伝承を聞いて疑問に感じたのが、古来から神の使いとされてきた鶏をなぜ皇后はないがしろにする(川に流す)ようなことをしたのか、ということでした。そこで、皇后や鶏について、記紀に記載の記事を読むことを中心に調べ考えたところ、この伝承は「戦い忌避伝承」であることがわかり、そのことを題材に「生駒検定<全国版> <問21>生駒伝承」を作成しました。

 その際、皇后の行なったとされる「三韓征伐」(古代朝鮮の3つの国との戦争)についても次のような疑問を感じました。「征伐」(戦争)についての記載は古事記にはなく、あとから成立した日本書紀にだけあるのはなぜか。それも、大した戦争とはいえない(国内では何人もの皇后の意に沿わない者たちが死に追いやられているのに異国の国王は死に追いやられていない、など)のに「征伐」という大げさな名称がついているのはなぜか。「三韓」征伐といわれているのに戦争したのは新羅一国だけなのはなぜか。そもそも、「三韓征伐」という語句は記紀には記載がないのはなぜか。これらの疑問を解くために、記紀に記載の皇后関連の記事を読むことを中心に調べ考えたところ、「三韓征伐」(新羅一国とだけしか戦争していないので正確には新羅征伐というべきなのに、3つの国と戦争したかのように三韓征伐というところからして胡散臭い)の説話は、日本書紀が成立した当時の統治者が国内外に虚勢を張るためにわざわざ加述させたものであろうことがわかりました。そして、その加述部分に基づいて、明治に入って、皇后のイメージが軍国主義(対外戦争の推進・勝利)の象徴たるものとされ、「三韓征伐」は朝鮮半島支配の正当性の根拠として喧伝けんでんされ続けたのです。

 これらのことは、「生駒検定<全国版> <問21>生駒伝承」の「解答・解説」に記載しましたが、最近、信頼できる古代日本研究学者のお一人である古田武彦さんが、その著書「古代は輝いていたⅡ 日本列島の大王たち.pdf 」の中で、わたしが調べ考え分かったことが正しいことを根拠付ける学説・見解を記載されていることを知りましたので、その学説・見解を追記し、それに伴う修正も加えて生駒検定<全国版> <問21>生駒伝承の解答・解説を書き直しいたしました。

 なお、そこにも書きましたが、生駒ゆかりの神功皇后は、本当は「平和的国交樹立の先駆者」であるにもかかわらず、戦後70年以上も経つのに、いまだに軍国主義の象徴たるイメージを払拭できていないのは、生駒市民として大変に残念なことです。一刻も早く、神功皇后の名誉回復(軍国主義の象徴から平和的国交樹立の先駆者への人物像の転換)が行なわれることを願います。

 現在日本では、記紀に記載の人物・事項を利用して戦前回帰しようという動きがあります(神武天皇利用の例ご参照.pdf)。すでに、三韓征伐は利用されており(こんなTシャツが販売されています)。このままでは、神功皇后ご自身もまた、戦前回帰に利用されるおそれが大です。それは神功皇后とゆかりのある生駒にとって大変に残念なことです。そうならないためにも、神功皇后の名誉回復が望まれます。

 

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